陶器に盛り付けられた京料理は芸術

芸術

陶器は、長い年月をかけてその土地に育まれてきた文化です。日本各地に多くの窯元があり、職人が一つひとつ手作りで心を込めて焼き上げています。手作りが故に、2つとして同じものが無い、というのもまた味わいが感じられるゆえんでもあります。使用する陶土や釉薬、焼きの温度の違いにより、さまざまな色合いが生まれ、手に持った時に温かみを感じることができます。また、陶器は使い込んでいくほどに色合いや肌触りが変わってくるのも魅力の1つです。

そして、京料理もまた、日本が世界に誇る食文化の1つと言えます。季節感を巧みに取り入れ、京野菜など、京都ならではのこだわりの食材を目にも美しい盛り付けと素材の味を生かした薄味で味わうことができます。舌で味わうだけでなく、目でも味わえる、五感で楽しむことができる料理です。

京料理はまた、盛り付けの美しさでも群を抜いています。料理に合う美しい器に丁寧に盛り付けられた様は、まさに芸術作品だと言っても過言ではないでしょう。すぐに食べてしまうのがもったいないと感じてしまい、しばし器と料理のコラボレーションを目で楽しむという方も多いのではないでしょうか。京料理は、日本人の繊細な感覚を生かした素晴らしい文化だと言えます。